あらすじ
映画『梟ーフクロウー』は、17世紀・朝鮮王朝時代の記録物「仁祖実録」に記された“怪奇の死”を題材にしたサスペンススリラーです。盲目の天才鍼医ギョンスが、弟の病を治すため秘密を抱えつつ宮廷で働いています。ある夜、王の子の死を“目撃”したことで、おぞましい真実に直面し、追われる身となったギョンスは、朝日が昇るまでの限られた時間内で謎を解くために奔走します。
リュ・ジュンヨルがギョンスを演じ、ユ・ヘジンが共演。この映画は2023年の第59回大鐘賞映画祭で新人監督賞・脚本賞・編集賞を、第44回青龍映画賞で新人監督賞・撮影照明賞・編集賞を受賞し、韓国国内の映画賞で最多受賞を記録しました。予測不可能な展開と緊張感あふれるストーリーで、韓国で大ヒットを記録しました。
監督：アン・テジン
キャスト：リュ・ジュンヨル
キャスト：ユ・ヘジン
目次
韓国映画:梟-フクロウ-のレビュー・感想
暗闇の中の緊迫感あふれる陰謀ミステリ
盲目の男が夜中に事件を「目撃」したことから始まるミステリ映画。ほとんどが一夜の暗闇の中で展開するドラマは、意外性に満ちていて始終ハラハラさせられます。歴史的背景の重厚さとともに、王宮ならではの陰謀が描かれ、だれが裏切りだれが真実を言っているのかの心理劇がさらにスリリングに描かれます。馴染みの薄い朝鮮王朝時代の作品ですが、人物関係は整理されて描かれ、コメディリリーフ的なキャラクタが滑らかにドラマに導入させてくれるのでとても見やすく映画に没入できました。